「今日からお世話になります。…皆、よろしく。」
デジャビュ、なんて生半可なもんじゃない。
これは、まだまだ「奇跡」の序章。
きょうほ
「「お帰りなさい、リーダー!」」
ジュネス八十稲葉店、フードコート。
今日は一段とにぎやかな団体がそこにはいた。
「ただいま。本当にすぐ帰ってきたから、みんな拍子抜けしただろう?」
微笑みながらそう言うのは、 。
両親の海外赴任の間、親戚の堂島家に預けられ、去年1年間をここ八十稲葉市で過ごした。
「でもまさか、交歓学生に選ばれるとはな〜。つか、姉妹校だったとかマジびっくりだぜ。」
隣に座った陽介が嬉しそうに言いと肩を組む。
「最初は生徒会から選出された人が行く予定だったんだけど、人が抜けるの痛いからって。」
学校の代表として選ばれる程の信頼厚い人物。
それはここに集まっている皆が一番よく分かっていた。
「もう、先輩いっそのこと定住しちゃいましょうよー♪私もいることだし♪」
真正面できらきらとしたアイドル視線を投げかけるりせ。
その様子に苦笑しながらも千枝が感心した様子で言い始める。
「でもりせちゃんてば凄いよね。東京に車とか電車で仕事行って帰ってくるんだし。」
「三時間以上かかるのに、頑張ってるわよね。」
雪子が言うとりせは頷きながら
「もちろん、私はここが大好きだし、おうちはここしかないし…ここがあるから頑張れる。」
「うん、よかった。復帰前よりも後の方が生き生きしてて…テレビ見てて分かったよ。」
の言葉を聞いて完全に目がハートマークにでもなっていそうなりせを見て、
隣の完二はため息をつく。
「こいつ、仕事行く度に先輩に会えないかってうるさかったンすよね。」
「確率としてかなり低いですけどね。」
冷静な言葉できっぱり言う直斗に横から
「でもナオトもしょっちゅうセンセイを探してたクマー。」
「おわぁっ!!?クマ、おまえいつの間に向こうから来たんだよっ!?」
いつもの着ぐるみ(?)姿で現れたクマは、誇らしげに身体(本当は胸のつもりなのだろうが…)
を反らせ
「ふっふっふー、クマの嗅覚をナメないで欲しいクマー。」
「誰が舐めるか、気色悪い。」
「なにおぅ!?このぷりちーでらぶりーなクマを捕まえて何を言うクマっ、ヨースケー!」
恒例の陽介とのじゃれ合いを見てみんなに暖かな笑いが起こる。
「皆変わってなくて、よかった。」
「当然だろ?なんせ田舎だしな、変わるスピードはゆっくりだよな。」
「平和な八十稲葉なんてホントに少ししか見てないから、これから見てってよ。」
「平和すぎて退屈かもしんねえっすけど。」
「あら、それでも私はこの町が好きよ?」
「もっちろん、大事な私たちの故郷だもんっ。」
「そうですね。期間は短くても、先輩にとってもここは故郷ですよ。」
「もちろんクマもここが故郷クマ!」
皆の瞳が柔らかく細められ、自分に向かう。
心地よい、慣れ親しんだその感覚に、は微笑む。
「そうだね。…だから、きっとただいま、って言いたかったんだろうな…。」
これからの一年、平和で、退屈で…。
でも、何物にも代えがたい輝ける日々が、始まる。
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後足掻き
どうしても、直斗の途中参加に納得がいかなくて、カッとなった(笑)
こちらは本筋の方は戦いはほぼ…無しに等しい感じです。(予定は未定だけ…ゲフゲフ)
高校の行事やらなんやらを短編として書きます。明らかに陽介と直斗をひいきしそうだ←
部活はバスケ部、バイトは全制覇、ステータスパーフェクトな番長で参りま。
2010・2・28 月堂 亜泉 捧
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