午後、一番最初の授業。

ぽかぽかした、冬の日が差し込む。

 

「あふ…。」

 

 

眠い…。

 

やっべえ、このまま寝ちゃうかも知んね…。

でも、先生怒ると恐いから…。

 

 

 

 

 

 

 

ぐー…。

 

 

 

 

 

 

 

 

「こらぁっ!!」

「「いてっ!!」」

 

鈍い音が俺の頭の上で響いた。

 

 

あれ?今、俺以外にも「いてっ」って言ったような…。

 

 

「最前列でいい度胸しているな、、芥川!」

 

あれ〜、ちゃんも怒られたんだー。

ちゃんは真剣な顔をして、

 

 

 

 

「だって先生の授業退屈なんだもん。」

「!!」

 

 

 

ぷっ…。

 

 

「あはははは!!ちゃんってばサイッコー!!おもしれーっ!」

………廊下に立ってろ!芥川、お前もだ!」

「うえぇっ!?俺も!?」

 

 

 

 

 

 

 

 温もり

 

 

 

 

 

 

 

「ジローも要領悪いね。あそこで笑わなきゃ私だけで済んだのに。」

「んー?だって面白かったからさ。先生にあそこまできっぱり言う人初めて見たしー。

 それに、ちゃんとこうして話してるほうがよっぽどたのC―よ?」

 

俺がそう言うと、ちゃんはちょっと俯く。

 

「ん?どーしたの?」

「何でもない。」

 

と、隣のクラスの窓がちらっと開く。

 

「何してんだ、てめーら。」

「あーっ、跡部だ!」

「バカ、騒ぐんじゃねぇよ!」

「あれ、跡部のクラスって自習?」

 

クラスを覗くと、先生がいない。

そして黒板には大きく、自習、の文字。

 

「ああ。で、お前らは廊下で何してんだよ?」

ちゃんと一緒に授業中寝てたら先生に追いだされたー。」

「バカか。…ま、お前ららしいけどな。」

 

跡部がいつものように「ふっ。」と笑う。

 

「お似合い?お似合い?」

「ああ。」

「やったー♪ちゃんとお似合いだって!」

 

くるっと振りかえると、ちゃんの顔が赤くなってる。

 

こういう表情、すっげーカワEーんだよね☆

 

「おら、さっさと自分のクラスに戻れ。もうすぐチャイム鳴るぜ?」

「うおっ、マジで?」

 

…んー、でもなぁ。

授業戻るのもかったるいしなぁ…。

 

 

「そうだ。ねえちゃん、このままサボっちゃおう!」

「えっ、ちょっ!?」

 

俺はちゃんの手を引っ張って、階段を駆け下りる。

 

「ど、どこ行くのよ、それにサボるって…。」

「いいじゃん。どうせ俺、授業出ても寝ちゃうCー。」

 

昇降口を出て、向かったのはテニスコート。

 

そこには、ひときわ大きな木がある。そこは俺とっておきの昼寝場所。

 

ひょいっと登って、ちゃんに手を差し伸べる。

 

「わ、意外と高いんだ…。」

「ちゃんと俺に掴まっててね?」

 

ちゃんが俺の腕を掴んでくる。

 

 

触れ合っているところがすごく暖かい。

 

 

ちゃん。」

「何?」

「俺、ずっとこうしてたいな…。」

「えっ…?」

 

 

 

 

 

 

 

ちゃんが好きだからさ、ずーっとこうしてたい。」

 

「ジロー…ッ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

んー、すっげー暖かいや。

 

お日様にも負けない、温もり。

 

 

 

 

 

触れ合っているところから。 

胸の奥から。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

幸せという名の温もりが溢れ出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やっべえ、また寝そう…。

 

でも、今はまだ寝れない。

 

 

 

ちゃんの、返事を聞かなくっちゃならないから…。

 

 

 

 

「私も、ジローとずっと一緒にいたいよ。」

 

 

 

 

 

 

 

それだけは何とか聞き取ってから、俺はその温もりに浸っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

太陽が柔らかな飴色をして、俺の髪を染めていた午後のこと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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後足掻き。

ザッツ難産!なかなか出来ませんでした。つかジロむずい。キャラ全然掴めてません。

少なくともちゃんと実物見てから書こうよ(汗)ビデオレンタルしてくるかなぁ…。

冬の日差しは暖かいけど、かなり目潰しくらいますよね(笑)。でも、夏の強い日差しより

一日中柔らかい色をした冬の日差しのほうが好きです。単に暑いのがダメなのもある

でしょうが。ジロはどっちがいいのだろう。関係ないのかな。よく寝られれば(笑)

 2004・1・4 月堂 亜泉 捧

 

 

 

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