はっきり言って、嫌いな部類。

計算高くて、裏がありそうなのに読ませない、

すんごぉく性質悪い性格。

絶対こいつとはソリが合わない。

聖ルドルフ学院中、男子テニス部マネージャー(兼選手)、観月はじめは、

今まで会った中で一番厄介な人間だと思う。

 

 

特別扱い

 

 

さん。…何やってるんですか?」

 

うわぁ…朝一番に会うなんて冗談キツッ、とか思うと、あいつは独特の笑みを浮かべる。

恐っ!!こいつ、エスパーかっ!?とか思うんですケド。

 

「朝練があるってゆーから、支度してんの。赤澤のラケット、ガット切れた

 らしいからついでに直してやってる。」

 

赤澤は先輩なんだけど、先輩だろうが構わず呼び捨て。テニス部の皆は気にしてない

みたいだから、マネージャーになって以来、敬語は使ってない。

 

「そんな事、貴女がやらなくても、赤澤にやらせればいいでしょう。

 貴女は『女性』なんですから、ガット張りするには力が足りないでしょう。」

 

むかっ。としたのを隠すわけでもなく(隠したってどーしてかバレるし。)、私は

観月に背を向ける。

 

「素直に僕へ頼めばいいのに。『女性』なんですから。」

 

ムカムカっ。こいつ、人の神経逆なでするの大得意なのよねっ。

 

「好きで女に生まれたわけじゃなーいっ!!」

 

ちきしょー、男尊女卑だ!男女差別だ!

…あ、自己紹介が遅れまして。私は 。14歳現役女子中学生☆

私は差別や特別が大嫌いです。この上なく嫌い。だから、『女だから』とか、『女のくせに』

とかいう言葉はNGワードな訳です。

 

「はよっす、。」

「あ、はよっす、裕太☆」

 

ナーイス裕太!!よく来てくれたっ。観月といたらストレスで胃に穴が開いて、

素敵なレース模様になってしまうわ。

ああ、裕太のフルネームは、不二 裕太。当初私が入学しようと思っていた

青春学園から転校してきた。なんでも、天才的テニスプレイヤーと謳われるお兄ちゃん

と比較されるのがイヤで来たらしい。私と同じく「差別」や「比較」を嫌うから

自然に意気投合。観月とは違って素直で曲がったところがないから結構気に入ってる。

 

「ね、裕太。ちょっと手伝ってくれない?」

 

私はこれ見よがしに裕太に手伝いを求めた。もちろん裕太はいい奴だから断らないし。

へへーんだ。あんたみたいのに手伝われたくないわーっ。

 

「んふっ。」

 

ぬぉわあぁっ!!何なんだその余裕(?)の笑みワ!!ったくもー、こいつってヤツは

やっぱり気にくわーんっ!!

 

「あーもうっ。」

 

ガット引き千切りてぇ…。(無理、っつーかやるな。)

 

 

「お?ああ、、俺のラケット直してくれてたのか?替えがあるからいいのに。」

「あ、赤澤おはよ。部屋片付けついでにやってやろうと思ってさ。」

「そか、サンキュ。あんま急がなくていいぞー。」

「うん。急ぐつもりない。」

「…。」

 

赤澤はからかいがいがあっていいなぁ…。(酷いヤツ。)ふと見ると柳沢や木更津、

ノムタクやら金田達も来た。じゃあ、ボール出しでもしますかな。

 

「う゛ぉあ゛っ!!」

 

まったく色気のない叫びだって分かってるよ、ああそーさ!人間マジビビリの時は

『キャー!』なんて叫べるもんかっちゅー話!まあ、そんな事はどうでもいいとして。

私は落下したボールを思いっきり踏んづけて転んでしまったのだ。ドジいわ…。

 

「あいたたた…。HEY!そこのアヒルボーイ柳沢!助けてくれ☆」

 

近くで木更津とクロス打ちしてた柳沢を呼ぶ(呼んでいたのかは不明。)と、柳沢は

アヒル口を更に尖らせて

 

「アヒルじゃないだーね。でも、助けるだーね。」

 

おおう☆べりーさんくす柳沢。アヒルに悪い奴はいないね☆

…ん?木更津、あんた何楽しそうに見てんのさ(ちょっと黒いオーラ出てるけど…。)。

視線を追う。

 

テン………テン………テン………!!!!!(ピピピピン!)

 

ぎょわーっ!観月ぃぃっ!?って、何かバレバレの黒々ドロドロオーラが!触手が!

ひいいーっ!!恐っ!!ゲキ恐っ!!

 

 

…あれ?でもなんであんなに不機嫌さん?(イヤ、『見た目は』スンバラシク素敵な

笑顔なんですけれどもね。それがこの上なく恐ろしい…ガタガタ。)

うーん。とにかく。サワラヌミヅキニタタリナシ。(何でかカタカナ。)

 

「サンキュー、やなぎさ…わっ…〜〜〜〜〜!!!!!」

「どうしたーね、?」

「な、なんでもないだーよ。」

 

〜〜〜〜〜っ!!(声にならない声)痛い、痛いっす!マジシャレにならねー。

どうやら…今ので足、挫いたらしい。ぐはっ、マヌケ過ぎ…。

私、足ネンザぐせがあるのよねぇ…。やばいかも。

 

さ…。」

 

「あ゛あ゛っ、部屋が私を呼んでいるーっ!!」

 

観月に話しかけられて、何でか脱兎の如く部室へかけ込んだ。あいたた…。

 

 

 

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後足掻き

観月ドリ。はい。しかも長すぎなので前後編(汗)

基本的にこの主人公は私と似てますね。いや…もっとがさつで突飛かなあ?

 

 

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