えーっと、救急箱はドコに…。あ、あった。

「さん。」

「は、はっ、はひ！」

うわーっ、何で来る観月！！（そりゃあココはテニス部部室だもんねぇ。）

「救急箱…なんて、何に使うんですか？」

「イヤア、コレハソノ…（スゴイ棒読み）。」

ドサッ。

は…い？（事態飲みこみ中）…………。

ってか、こんな事態飲み込めますか！！いいや飲み込めないね！（反語）

なんて早業ですか、観月はじめクン。易々とあたいを押し倒すなんて。

ってか、冷静になってる場合か、自分！！

「ちょっ、観月っ…。」

「いいからじっとしていなさい！！」

「う゛…はい。」

あまりの剣幕に押される。戸惑う私に構うことなく、足の治療を施して行く。

なんで治療の為に押し倒す？観月少年よ。

「終わりましたよ。」

「あ…ありがと。」

「んふっ。珍しいですね、貴女が素直に礼を言うなんて。」

「ならば、普段ももう少し素直だといいのですが。」

「な……っ！」

ちょっ、ちょちょ、ちょちょちょ（多っ！！）ちょいと待て！！み、観月が、その、

ギューって！ハグを！！（混乱のあまり英語。）

「貴女は、そこまで僕に意地悪して楽しいですか？」

「はぁ？」

「よりによって、バカ澤のラケットのガット張りをしてやったり、裕太に手伝いを

　求めたり。転んだ時にもアヒルの手を借りたり…。そんなに僕に見せつけて、

　楽しいですか？」

「み、見せつけてって…（そりゃ裕太の時は多少…）でも、あんた余裕で

　笑ってたじゃん（柳沢の時は黒オーラ満ち満ちてたけど）。」

「僕だって多少は我慢しました。でも、もうダメです。」

「観…っ！！」

―――…理解不能…ってヤツ？？

時が…止まる。

長い時間じゃないはずなのに、ひどく長く感じる。

感覚は…観月が触れてるとこだけしか、ない。

触れられているところは感覚がいやに鋭くて…。

熱い…。

そっと離れた唇が、最初に告げたのは、

「好きですよ…。」

いっ…いきなり呼び捨てかいっ。

でも、その……好き、って……マジですか？

「は…どうなんです？」

「ど、どうって…そんな、突然言われても…。」

観月の真剣な瞳が、私を捕らえる。

ドクン、と心臓が跳ねあがる。

「はやく答えないと、問答無用で犯しますよ。」

「言います。」

冗談に聞こえないんだっての、観月の場合！

はー…深呼吸…。…私の本当の気持ち…整理して。

「私は…観月のこと、好き、みたい。」

「みたい？」

「うん…まだ、どうなんだかわかんないみたい。」

「そうですか…んふっ。」

満足そうだけど、どっか企んでそうな笑み。

なのに私の心臓ドキドキって、どーゆーことでせう。

「そのうち、僕しか愛せないようにしてさしあげますよ、。

　…『特別』に、深い愛情を持って、ね。」

そんな大宣言をされたあと、また………（汗）。

ソリが合わないと思ってた。けど、どうやら逆さまにパーツをはめ込もうとしてたみたい。

一度はめ込まれてしまった『観月』のピースは、しばらく心の中からはずれて

くれそうにない。

『差別』や『特別』が嫌いな私も、この『特別』は、ちょっと嬉しかったりして…ね。

柳沢　　「入ってけないだーね。」

木更津　「まさかがＯＫするとはな…予想外だ。」

裕太　　「と…観月さんが…。」

赤澤　　「オイ、裕太、お前密かに…。」

裕太　　「いやっ、そんな、あのっ！」

柳沢　　「裕太、顔赤いだーね。」

観月　　「何やってるんですか？そこの出歯亀集団？（黒オーラ全開）」

「「「「うわあぁーっ！！」」」」

おしみゃい☆

））））））））））））））））））））））））））））））））））））））））））））））））））））））））））））））））））））））））））））））））

後足掻き

予想以上に長くなってしまいまして、前後編でお送りしました。

主人公が無駄に喋っているせいですね。ええ。分かってます。

前編にも書きましたが今回の主人公は私モデル。多分あんな言動をするでしょうね。

特に、転んで女の子らしい叫びをあげるなど…（汗）

最近観月スキーだなぁ、自分…。こんなので楽しんでいただければ幸いです☆

　２００２・９・２３　

　２００２・１１・１１　改　　　月堂　亜泉　捧