「お友達」と「恋人」の境界線。

どっから引っ張るんだろう?

 

 

キッカケ。

 

 

 

私は氷帝学園3年、 。今、すごく困ってる事があります。

で、丁度見つけた丸眼鏡関西人。

私は飛ばすぐらいの勢いで彼にタックルをかました。

 

 

 

「ねぇ忍足っ。頼みがあるんだけどさあー。」

「断る!」

「なっ、まだ何も言ってないぢゃんよぉ!」

 

あんまりの即答に泣けてくる。酷い忍足(いつもの事だけどさ…)。

 

「皆まで言いひんでも分かってしまうんよ。」

「何っ!?エスパーか忍足!!エスパー忍足!?」

「んな鞄の中に入ってしまうような奴と同じ言いかたしぃなや。」

「鞄ん中入ろうがタウンページ破ろうがどーでもいいのっ!話だけでも聞いて!」

「(何でそない詳しいん…?)まあ話だけやったら聞いたってもええよ。で、何?」

 

嫌々、って感じ満点の忍足に、私は目を輝かせてお願いした。

 

「向日とのお膳立てして☆」

「ほな。練習行かな跡部にどやされるし。」

「あーっ、ちょっと待ってよぉ!!忍足っ!忍足様!お待ちくだせぇ!忍足どん!」

 

私は逃げる忍足のジャージが伸びるぐらいにむにーっと引っ張った。

 

「(一体ドコ人なん…?)何やの!膳立てなんてする必要どこにあるん!?」

「あんもう、バカねぇ忍足?あれだけ友人面しといて今更好きです、なんて言えるもん

 ですか!」

「…はあ。」

 

一方で、こんな会話がなされている事は、私だって知らなかったからなぁ…。

 

 

 

 

 

 

 

「なーなー、長太郎、頼むっ!な?何とかかんとかうまぁくやってくんねぇ?」

 

俺は手をすり合わせて部活の後輩に相談をしていた。

 

「んな、無茶な事言わないでくださいよ!それに、何で俺なんですか!?」

「だってと幼馴染みだろ?な?頼むってば。」

「でも、俺なんかのいう事聞くかどうか…。幼馴染みって言っても、向こうは

 お姉さん風吹かせてましたしね。」

 

断りたいという気配満点の長太郎に俺はもう1歩近付いて、パンッ、と手を合わせる。

 

「そこを何とか!こんなに長い間友人面してたのに、今更マジ告白したって冗談だって

 流されちまうよ!」

「だからって俺に言うなんて…。」

「頼むーっ!!お前しか頼めねぇんだよ、跡部はこういう事上手くないし、

 樺地は人語が喋れてないから無理だろ?宍戸と滝は根っからのテニスバカだし、

 日吉なんか下克上しか頭に無い時代錯誤人種だろ?まともな奴っつったら、

 忍足とお前くらいなんだよ!」

「何で忍足先輩じゃないんですか!」

 

そりゃあ忍足に相談しようかと思ったぜ?最初は。でもよく考えたらな、

 

「忍足は絶対断るかえげつない交換条件出してくるから!」

「…俺は条件出さないからいいんですね…?」

「とにかく、色んな面から考えてもお前しかいないの!頼む!」

「…はあ。」

 

俺はも、同じような事をしてたなんて知らなかったし、とにかく必死だった。

 

 

 

 

 

 

 

「「はあ。」」

ため息がユニゾンで出るなんて。

私たち、気が合うんだか何なんだか。

 

「何、向日、悩み事?」

「んー、まあな。」

 

珍しい…このいつもハイテンションな向日が。

相談してよ、なんて容易には言えないんだけど。

だってさ、もしその相談内容が恋愛に関してだなんて言ったら、私なんて答えていいか

分からないもん。

 

も、珍しいじゃん。疲れ?悩み?」

「んー、ま、色々あるのよぉ、私にも。」

 

そうよ、乙女(ここで突っ込まないでよ?)は色々あって困るんだから。

向日には分からないだろうなー、きっと。

あー、忍足と鳳が喋ってる。珍しー。

ここからじゃちょっと遠くて聞こえないけど。

 

 

 

 

 

「なぁ、長太郎、俺はどないしたらええ?」

「何がです?」

にな、岳人とのお膳立て頼まれてん。んな無理やって。」

「奇遇ですね、俺も向日先輩から同じ相談受けましたよ?」

「…あいつら、めっちゃアホやな…。」

「あはは…。」

「しゃあない、ここは共同戦線張った方が楽や。協力しぃよ、長太郎。」

「分かりました、忍足先輩。」

 

 

 

 

 

「おい、。」

 

振り向くと、そこに出来るは大きな影。

んで、独特のオーラ。

こいつ、ホントに私とタメか?って疑う事が何度もある。(むしろ日々?)

 

「ん?あ、何だ跡部か。」

「『何だ』とは何だ。」

「細かい事気にすんなって☆キレーなお肌あれるよ?」

 

ホントに、腹立つくらい綺麗なのよね。もっと炎天下で焼けなさい。

聖ルドルフだかの日本人離れした部長くらい黒くなくてもいいけどさ。

 

「…忍足が何やらお前に話があると。」

「へ?忍足が??」

 

何だろ??なんか不都合発生?

つか、跡部が伝言してくるなんて、珍しい事ですこと。

 

何となく向日の方を向くと、チョタローと何やら話しながらコートの方へ行った。

あの二人はなんだかんだと仲良いのよね。

まあ、人のいいチョタローが向日のワガママに付き合ってる感じだけど。

 

 

 

 

「で、忍足、どうだったの?」

「それがな、結構脈ありみたいなんよ。せやけど、もう1人気になる子っちゅうんが

 おってん。せやから、さっさとしぃひんと、取られてまうで。」

「だからさぁ、それをどうしたらいいかって言う事で困ってるんだって!!」

 

まーったくもうっ!!分かってないね、忍足!!乙女の心を理解していないよ!

(完全に理解してたらそれはそれでヤだけど。)

 

「いっぺん当たって砕けて来い。」

「砕けのはヤなんだってば!!」

「そないな事言うても、恋人に昇格したいゆうんやったら、どっかでなんか砕かんと

 ならんちゃう?せや、こうしたらどや??」

「…う〜ん。でも…さ。」

 

 

――――…恋人になるには、何かを砕いて、壊さなくちゃならない。

 

私は、向日と恋人になれるのかな…。

ううん、なってやる。

その意気がなくちゃ、なれるものもなれないし。

 

忍足のアイデアは、悪くないんだけど。

ゴメンね、私は私で行く。

忍足に相談しといて良かったかもしれない。

 

その時だった。

 

 

 

っ!!!!!」

 

いつになく真剣な顔をした向日が、そこにはいた。

と同時に、私の十四年間で一番長くて短い時が、始まりを告げた。

 

 

 

 

 

 

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後足掻き

うわぁ!うわっ!削除したい!!(本気)ゴメンナサイ瞳ちゃん!!これでも向日ドリ

です。はい。訳分からんし長いし忍足出張ってるし!!忍足は書きやすい事が判明。

でも方言をどれにしたら良いやら。今回は私の使う不純京都弁(苦笑)で。でも男の子

に使わせるとなるとまた色々(汗)そうだ…京都行こう(それで行けたら苦労ないって。)

というか、尋常じゃなく長くなったので前後編に分けさせて頂きます。勝手に。

次はきっと向日がいっぱいだと思うので。向日は氷帝の中で一番好きなんだけどなあ。

にしても、氷帝人は書きにくい(汗)ルドがいいよう……(泣)修行しよう…。

 2003・1・6 月堂 亜泉 捧

 

 

 

 

 

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